2015年08月02日 23時57分54秒

MAZDA 靭
俺がクルマのデザインで最も大きな衝撃を受けたのは2011年の東京モーターショーで見たマツダシナリ(靭)だった。シナリはクルマというよりも芸術作品だった。芸術作品でもこれほどにインパクトがあって、見るものを惹きつける作品はそうそうは無いと思う。圧倒的な存在感と息をのむほどに張り詰めた緊張感、まさに今獲物に飛びかかろうとしているような躍動感。これを作り上げた前田氏は天才だと思う。

そう感じたのが俺だけじゃなかったのは明らか。シナリには常に大きな人垣が出来ていた。新発表では無かったのでステージ上ではなく地べたに展示されていたんだけど、どのメーカのどのブースよりも大きな黒山の人だかりが出来ていた。ステージ上に華やかに展示されたタケリよりも、誰もがシナリに見惚れていた。あの光景を思い出すだけでも感動が蘇るんだよね、クルマのデザインにあれほど心を奪われたのは後にも先にもない。

シナリで提案された魂動デザインは大成功を収めているけど、シナリの雰囲気をを最も色濃く反映しているアテンザでもシナリの迫力とは天地の差がある。マツダにはシナリに積めるエンジンが無いけど、先日提携が発表されたトヨタからエンジン供給を受けてシナリを市販したら面白いと思う。もちろんショーモデル然としたカミソリのように薄いミラーなんかはそのままじゃ駄目だけど、シナリのデザインは実用性もありそうなので市販化はそれほど難しくは無いと思うんだけどね。

シナリが街中を走る姿を見てみたい。問答無用にカッコいいだろうね、アストンマーチンよりも存在感があると思う。マツダの100周年記念モデルとしてシナリ発売ってのはどうだろ。トヨタのV8よりも4ローターのRE積むほうがマツダファンとしては嬉しいけど、燃費がシャレにならなそうなのでエンジンはやっぱトヨタにお願いするか。