燃費不正問題2016年05月03日 23時18分40秒

ロータス
三菱自動車の燃費不正問題の為に、同社の倉敷水島工場で軽自動車の生産に関わっていた1300人の従業員が自宅待機になっているという。高専時代の同級生にも三菱自動車に就職した友達がいるんだけど、今頃はきっと大変な事になっているんぢゃないかと思う。1991年から法令と異なる試験方法で燃費データを計測していたと言うことは、2000年のリコール隠しが発覚した時点で既に燃費擬装を行っていた訳だ。

国土交通省が独自の走行試験を始めたんだそう。国交省所管の独立行政法人が試験を担当するようだけど、今回の不正に関しては国交省の責任も大きいと思う。それなのにまるで被害者顔をしていて、三菱自動車の幹部からでる謝罪も国交省に向いている。まずはユーザに謝罪するのが先決だと思うんだけど、三菱自動車の優秀な幹部の皆さんはクルマを売ってやったユーザ連中のことは頭の中にないらしい...

三菱自動車の軽自動車の4月の販売台数が45%減と言うけれど、むしろ1477台も売れた事実に驚いた。当の三菱自動車の販売減よりも、日産自動車の販売減の方が51%と大きいんだそうな。昔は地方では農協が自動車販売の重要なルートとなっていて、農協が三菱と提携していたために異様に三菱車が多かった。いわば農協は三菱自動車のディーラのような存在だった。こんな状況でも三菱の軽自動車が売れてるのは、きっとその名残なんだと思う。

割を食うのはいつも善良なユーザと従業員。今回の一件でリストラされてしまう従業員も少なく無いと思う。多額の住宅ローンを抱えた状態でのリストラは厳しいだろうね、ローンが支払えずに途方にくれる人もいるカモ。大手企業に勤めているからといって、ずっと安泰なんてことは無い時代。可哀想だけど借金のリスクがちゃんと評価できていなかったか、もしくは将来を楽観しすぎていた自分を責めるしかない。ただ勉強代というには代償が大きすぎるとも思うけど。

今年入社した新入社員は入社後3週間を待たずに不正が発覚した訳で、せっかくの人生の船出が台無し。このまま残って会社の再生に賭けるか、別の職に就くかの難しい判断を強いられることになると思う。個人的にはこの会社の再生は期待できないと思うんだよね、申し訳ないけど。