燃焼2017年03月05日 13時40分23秒



ガソリンエンジンはガソリンと空気の混合気の燃焼による爆発力でシリンダーを押し下げてるのは多くの人が知ってると思うんだけど、それを実際に見たことのある人って少ないと思う。バルタイ調整してるときやROMチューンで燃料や点火タイミングを調整してるときは頭の中で燃焼している状況を妄想しながら数値を決めてるんだけど、実際にシリンダーの中の撮影に挑戦する人もいるらしい。

シリンダーの中をカメラで覗くというよりは、シリンダーヘッドを透過素材にして中を見えるようにしてしまおうという作戦。シリンダーの脇にバルブを備えた燃焼効率の低そうな古典的な構造のエンジンだけど、このタイプならシリンダートップの壁が板状にできるので加工が簡単。アクリルの厚板が使われているようだけど、熱に弱い樹脂製なのがちょっと意外だった。撮影目的なのでエンジンを長く動作させる必要がないから、比較的加工が簡単なアクリルが使えるんだろうね。

燃焼室の形状がいびつで点火プラグもシリンダーの外側にあるので理想には程遠い燃焼ではあるけど、そのお陰で点火プラグで燃え始めた炎がシリンダーの中に燃え広がっていく様子がはっきりと分かる。排気バルブが開いた瞬間にシリンダー内に残っている炎が排気ポートに吸われるように出て行く映像が特に面白かった。俺のシリンダー内妄想にリアリティが一つ追加(笑)。

やっぱペントルーフ形状の燃焼室を持つエンジンの燃焼が見てみたいね。シリンダーヘッドをアクリルに置き換える事は素人には難しいだろうし、相当コストも掛かりそう。メーカーレベルでは出来るだろうしきっとやってるんだろうけど、さすがにそれをネットに公開するメーカーは無いだろうね。プロフェッショナルの流儀でマツダの人見氏が登場した回に、確かスカイアクティブエンジンの開発段階で燃焼室の内部を撮影して何か起こっているか実際に確かめたような説明があったよーな気がする。