カーデザイナー2019年05月18日 22時31分21秒

このデザインが好き
クルマの設計には数百人というエンジニアが関わっている。どのメーカにも凄腕のエンジニアが多数いるはずだけど、エクステリアデザインを手がけたデザイナーはメディアに名前が取り上げられることが多い。特にスポーツカーのデザイナー、中でも大ヒットモデルを手掛けたデザイナーはメディアに取り上げられて有名になる人も少なくない。フェアレディZ(Z32)を手掛けた前澤義雄氏しかり、ロードスター(ND)を手掛けた中山雅氏しかり。

自動車デザインにとって最も大事なのは「時間的耐久性」であると説いていたのは前澤義雄氏。個人的には氏のデザイン論が好きだったけど、なによりZ32という作品が彼の非凡なる才能を最もよく表していると思う。今まで俺がクルマを見て心から感動したのはZ32とマツダ シナリの2台だけ。シナリはコンセプトカーなのでアドバンテージがあるのも事実。それに対してZ32を初めて目にしたのは公道。市販モデルでありながら他に類を見ない迫力と存在感を放っていたZ32、あの衝撃は今も忘れられない。Z32を超えるようなインパクトを持ったクルマが登場して欲しい。

中山雅氏がサラサラと描くランボルギーニミウラやランチャストラトスのスケッチ、素人はそれを見てるだけで氏の非凡な才能とクルマへの愛を感じてファンになってしまうハズ。NDのデザインも素晴らしく、現在手に入れられるスポーツカーの中で間違いなく一番NDロードスターがカッコいいと思う。大きくて低く構えるスポーツカーがカッコいいのは当たり前、それを全長3900㎜のコンパクトなボディで実現しているんだから凄いとしか言いようがない。これを非凡と言わずして何を非凡というのか。

世の中にはジウジアーロやピニンファリーナといった桁外れの才能を持った巨匠もいる中で、国産メーカーのサラリーマンデザイナーが巨匠をも凌ぐような作品をデザインするのがいいね、実に痛快 (^^)