伝説のクルマ2014年09月30日 23時52分56秒

伝説のクルマ
スポーツカーは志の高さがとても大切。スポーツカーを名乗るなら多かれ少なかれ普通のクルマよりは高い志を持っているものだけど、これが結構そうでなかったりもする。たとえばほぼ同時期に販売されていた三菱GTOとマツダRX-7、誰がどう見ても高い志を持っていたのはRX-7。GTOは大排気量3000ccエンジンにツインターボを装着し、大パワーにモノを言わせて1600kgを超える重量級ボディを豪快に加速させるクルマ。

一方のRX-7は孤高のロータリーエンジンを搭載した正統派スポーツカー。ロータリーエンジンは可能な限り低く搭載する事で低重心化が図られ、コンパクトなロータリーエンジンの特徴を最大限に引き出すスポーツカーの理想を追求したパッケージング。余分な贅肉をそぎ落としたボディは車重1240kgと、大型化重量化の進んでいた当時のマーケットから見ればライトウェイトスポーツを名乗っても恥ずかしくない軽量ボディ。志の高さという意味では国産車でRX-7を越えるスポーツカーは無いと思う。発表から20年以上経った今でも、FDの魅力が褪せることは無い。

NDロードスターも志の高さがビンビン伝わってくる。志という意味ではNA6よりも断然高い。NA6CEは今から25年前、当時としては考えられないくらいユニーク且つ高い志を持って登場した。NA6はフロントミッドシップを名乗っているけど、NDのパッケージングに比べるとフロントミッドシップを名乗る事が恥ずかしく感じるレベル。だけど闇雲にパワーに訴えることなく、ドライビングの楽しさを徹底的に追及したNA6は光り輝いていた。

そんなNA6CEもFD同様に色褪せることはなく、25年が経ちNDの登場でむしろ輝きを増して見える。何人も初代を超えることは出来ないんだよね、それが初代のもつ唯一の特権。ホンダは本田宗一郎抜きでは語れないし、アップルはスティーブジョブス抜きでは語れないのと同様、ロードスターはNA6抜きでは語れない。NA6はもはや伝説なのだ。

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