Backyard Builder by HRC Eng. 「とあるエンジニアの日常」

ロードスターをとめてた駐車場に中古のボクスターがとまっている。たぶん今一番安いポルシェだと思うけど、個人的には綺麗なNA6の方が256倍カッコいいと思う。NA6も新車で買えた頃は綺麗なのが当たり前だったので、綺麗なことは特別に価値としては認められなかった。サーキットを速く走るためにチューンされたエンジンや、磨きこまれたメタルパーツでドレスアップされた車両の方がチヤホヤもてはやされた。

あれから30年、NA6は古くてくたびれてるのが当たり前。初代ロードスターはただ綺麗であることが価値として見出されるようになったんだけど、これはまさに旧車の世界観。まだ比較的容易に中古は手に入るけど、中古で売られるクルマは基本的に要らなくなったクルマ。売る前に一生懸命メンテをする人なんて居ない訳で、中古車は基本ポンコツ。そんな状況なので、NA6は綺麗であることが大きな価値として認められるようになったんだと思う。

綺麗なNA6の中で、さらに眩いオーラを放つのがオリジナル。オリジナル塗装、オリジナル内装、オリジナルパーツ、オリジナルオーナー(笑)。全塗装してピカピカなのは当たり前、オリジナルコンディションでありながら綺麗なのが一番偉いという旧車の持つ普遍の価値観。それを示す外観上の特徴の一つがナンバープレートなんだよね、旧車ミーティングで横5みたいな一桁ナンバーを付けてたパブリカのオーラときたら半端なかったもんね。

NA6が販売された時代は二桁ナンバーだった。1998年までは二桁ナンバーだったから、NA8も基本的には二桁ナンバーだったハズ。ワンオーナーカーでも住所変更の際にナンバーが変わって3桁ナンバーになってしまった人もいると思うけど、二桁ナンバーを付けている初代ロードスターはワンオーナーである確率がかなり高いと思う。