クルマの楽しみ方2015年04月13日 23時13分49秒

桜の季節
NDロードスターを契約した人のブログを見ていると凄く羨ましくなってくる。初期生産分はどうしてもトラブルやリコールが出がちだけど、発表されたばかりの新車に乗れる楽しさは何にも代え難い満足感をもたらしてくれると思う。だけど新車に乗る満足感や優越感はそう長くは持続しない。特に販売価格の安い国産スポーツカーは街中で見掛ける機会も少なくないので、1年も経てばレア感は無くなってしまう。

車の楽しみ方は色々あると思うけど、発売されたばかりの新車を買ってすれ違う人々の羨望の眼差しを集めるのが好きな人も居るし、高価なスーパーカーに乗って非日常感や優越感を味わいたい人もいるし、古くてレアなクルマに乗る特別感が好きな人もいる。発売されたばかりのクルマに乗りたいっていう人をミーハーに思う人も居るかもしれないけど、正統な車の楽しみ方の一つだと思う。ホント羨ましい。

お陰さまでNA6を買ってから飽きもせずに22年間、ずっと楽しみながら乗ってきた。だけどNA6を買った時すでに発売後4年が経過してたので、新車としてのレア感は皆無だった。ロードスターが当時大ヒットした事もあり、実際街中にはNAロードスターが溢れていた。発表されたばかりの新車に乗る優越感を楽しんだ人は、そろそろ手放してよりハイパワーな車にてを出そうとしていた頃だと思う。

発売から25年以上が経過し、NA6は古くてレアなクルマになってきた。街中で同型車とすれ違う機会も減り、旧車にのる特別感を感じるようになってきた。NA6は古過ぎて維持するのが難しいと言うけれど、まだ主要部品は供給されているのでお金さえ掛ければNAを乗り続けることは難しくない。旧車としての評価を耳にする機会が増えてきて、雑誌では名車とか持ち上げられてることもある。今はNA6の第2の黄金期だと思う。

NA乗りにとって一番難しかった時期は、発売から10年余り経った2000年頃から10年くらいの間だったと思う。新車のレア感無し、スーパースポーツの優越感無し、旧車の特別感も無しの三重苦。中古価格は底値、街中ではくたびれてボロいNAとすれ違う。ハイパワーなランエボやインプレッサが持てはやされていて、まさにNA冬の時代。今の若者から見れば状態のいい中古のNAが格安で買えた夢のような時代かもしれないけど、当時のNA乗りにとっては試練の時期だったと思う。

旧車と呼ばれはじめたNA6。その特別感を高めてくれるのが出来のいい後継車の存在。4代目NDは凄く出来のいいひ孫で、メーカの関係者が「NDを開発するに当たって意識したのは初代NA6」とまで発言してくれている。時代を超えて同じクルマが永く作られるのは素晴らしいこと。NDはロードスターというブランド価値を高めているし、歴代モデルに付加価値を加えてくれていると思う。NDと街中ですれ違うのが楽しみだ(^^)