排気量2024年12月05日 00時53分04秒

EUNOS ROADSTER
排気量で乗り物の偉さが決まるのってダサいと思う。スポーツカー界隈では排気量による序列は薄れてきてて、古くはランチャストラトスとか、最近だとアルファ4Cのようなスーパースポーツに勝るとも劣らぬパッケージングを持つモデルが存在している。昔から8気筒以上の大排気量スーパースポーツのどーだ度が高いってのは変わらないけど、軽さでは4気筒の小排気量エンジンを積むクルマの方が有利なのも事実。排気量よりもその車の成り立ちや特徴が重要視されたりもする。

一方、バイク界隈ではクルマよりも排気量信仰が色濃く残っていると思う。現実には250ccクラスの単気筒とか、400ccクラスの2気筒の方が乗って楽しいと感じる人も多いんじゃないかと思うけど、多くの場合その上に大排気量エンジンを積む上位モデルがラインナップされている。カワサキのZしかり、ヤマハのMTしかり。メーカーが同じモデルに排気量で階層を設定しちゃってるんだから、ユーザーが大排気量車を偉いと感じるのも仕方ないと思う。

オフロードバイクは大排気量車が少ないけど、小排気量なりに排気量信仰は存在してきた。例えばカワサキのオフロードバイクKDX(2スト)はハイエンドな250cc、軽量でエキサイティングな200cc、入門クラスの125ccと、2スト単気筒の250㏄を頂点とする見事な排気量による階層を形成していた。入門クラスといっても125ccはグラベルロードを走るのに十分なパワーを備えていたし、何より最軽量モデルということで軽快さやハンドリングの良さは上位モデルに勝っていた点も少なくなかったと思う。

同一モデルの中から排気量の違いでお気に入りのバイクを選べるのもいいとは思うけど、排気量の大きいバイクが偉いっていう風潮はそろそろ終わりにしてもいいんじゃないかな。