コモディティ化2025年02月12日 15時53分39秒

EUNOS ROADSTER
日産の凋落をみてると、自動車メーカーにとってユニークでオリジナリティに溢れるクルマを作ることの重要性を感じる。今の日産にはそういうクルマが全くないんだよね。日産は売れるクルマのみを作りたかったようだけど、結果的に売れるクルマが無くなってしまっている。

90年代までは左右非対称デザインなキューブや緩いSUVなラシーンなど、日産にはユニークなクルマがたくさんあったし、最量販車種の一つだったマーチも斬新なデザインに挑戦していた。もう少しさかのぼるとBe-1やフィガロといったチャレンジングなモデルもあった。80~90年代はZ32やR32 GTRといったスポーツモデル以外にも、日産はユニークで魅力的なモデルをたくさん開発されてたんだよね。

それが今や日産のラインナップはスポーツモデル(2ドアクーペ)を除くとたったの6車種のみ。それも日産のエンブレムを外すとどこのクルマか分からないような、どのモデルも没個性なデザインをまとっている。どうやらラインナップを絞って、売れるモデルを作ろうとすると無難で平凡なデザインになるらしい。これが日産の目指した「ラインナップを売れるクルマに絞った結果」というのが何とも興味深い。

日産の採った戦略は、マツダやスバルが個性を打ち出してIdentityを確立しようともがいているのとは180度真逆のアプローチに見える。結果的に没個性化によるコモディティ化が促進されて、主戦場のアメリカで値引きしないと売れない現状を招いたんだと思う。経営陣の責任は重い。