はやぶさ-不死身の探査機と宇宙研の物語2012年09月28日 23時39分26秒

つばめ
泣きそうになったんだよね、電車の中で。この本はハヤブサが帰還する以前、今から6年ほど前に発刊された本。惑星探査衛星ハヤブサのことよりも、東京大学の研究室を前身とする宇宙研のロケット開発と宇宙研究の歴史のことが詳細に綴られている。恥ずかしながらこの本を読むまで、日本に文部省系の宇宙研と科学技術庁系のNASDAが存在していたことすら知らなかった俺。

固体燃料によるロケット開発への挑戦。日本の宇宙開発はユニークで独創的だった。ペンシルと呼ばれたわずか全長23cmのロケットの試射から、固体燃料ロケットによる人工衛星打ち上げ成功までの研究者たちのロマンあふれる物語に感動した。カッコよすぎるんだよね、イトカワ博士。

難問や困難を知恵と工夫で乗り越え、素人にまで不可能だと笑われた固形燃料ロケットでの人工衛星の打ち上げ成功。日本初の人工衛星の名前が「おおすみ」という控えめな名前であるのも、当時の研究者の苦労と良心が垣間見られていい。日本人にオリジナリティがないというのは明らかに嘘。昨今話題となっている隣国の盗人文化とは違っていることが日本人として誇らしく思えた。

もしも多感な時期にこの本を読んでいたら、間違いなく宇宙工学を学ぼうと思ったに違いない。息子が中学生になったらこの本を読ませないと(^^)