そして父になる2014年03月18日 23時48分43秒

この子の父親は俺
親子の関係について改めて考えさせられる深いテーマを扱った映画なんだけど、個人的には期待が大きすぎたのか不完全燃焼な感じ。良く言えば厳しい現実を突きつけられた二つの家族の姿を淡々と描いているリアリティのある映画なんだけど、脚本から演出まで終始何もかもが中途半端な印象。薄っぺらいドキュメンタリー作品と言った感じがしたんだけど、他の人はこの映画をどう捉えたんだろうか。

俺は主人公と同じの6歳児をもつ父親ということもあり本来は感情移入し易い映画だと思うんだけど、今ひとつ心が動かされなかった。この映画の描写からは父親はこうあるべきといった父親感のようなものが感じられるんだけど、俺はこの映画に定型的な価値観を押し付けられるような違和感を感じた。それって本当にいい父親なのかな、と。この映画はむしろまだ父親になっていない、若い人たちの方が感情移入できて楽しめるのかもしれない。

映画の中で「このような取り違えの場合、99%は血の繋がりを選ぶ」って台詞があったけど、最後までこの台詞が引っかかって消化できなかった。福山雅治演じる父親が懐かない子供に嫌気が差したんぢゃないかと邪推もできるし、ほとんどの場合は父になれていないのかって疑問も沸いてくる。あの台詞が無ければもっと自然に受け入れられてたよーな気がする。

福山雅治というキャスティングもどうかと思った。彼の演技は決して悪く無いと思うんだけど、どこかリアリティに欠ける。彼が実際に独身であるって事を知ってるからかもしれないけど、それだけでは無いような気がした。福山雅治の代わりにつるの剛士あたりが父親役を演じてたら、印象は変わっていたかもしれないね。

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