新たなリスク2020年04月17日 21時51分03秒

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今回のコロナウィルス感染の脅威を封じ込めるためには、3密(密集、密閉、密接)を避けることが重要だと叫ばれている。3密なんて言葉は今回初めて耳にしたけど、これは実に重要な意味を持つコンセプトだと思う。コロナ禍で直面しているのが医療崩壊、その医療崩壊を避ける為に必須となるのが重篤患者を優先した病院への受け入れ。感染疑い及び軽症者は自宅隔離を求められることになるんだけど、そこで重要なのがそれらの人を自宅で安全に隔離することが出来るかどうか。

感染疑い及び軽症者を安全に自宅隔離する為には、一戸建てが一番有利だと思う。一番向いていないのが集密度の高い集合住宅、いわゆるタワーマンション。タワーマンションには3密の条件がすべてそろっている。他の住民と多くの共有部を要しているので、物理的な隔離が難しい。典型的な密室であるエレベータを使わないと移動もままならない。近いうちにタワマン内でクラスターの発生がニュースとなり、共用部を消毒する映像がニュースで報じられる日が来るんぢゃないかと思う。

昨年の台風直撃で水害や水害による停電のリスクがハイライトされたけど、1年経たずして今度は感染症予防に対する脆弱性も露わになってしまった。タワーマンションはこれまで高値で販売されてきたけど、それは人気の高さがあってこそ。タワーマンションに潜む様々なリスクが広く認識されるようになると、人気の衰えは避けられないと思う。

あとアゲインストな要素として一気に導入が進んだテレワークも挙げられると思う。大企業は今回のコロナ禍を経験して、同じオフィスに大勢の従業員が集まって働くことに対するリスクを認識した筈。テレワーク前提なら都心に住むメリットが薄れてくるので、テレワークの普及もタワマン人気を減退させる一因となり得ると思う。

かわいそうなのは長期の住宅ローンを組んでタワマンを購入した一般市民。住宅購入は自己責任ではあるけれど、ここ数年の異常気象やコロナ禍によるリスクの顕在化を想定した上で購入に踏み切った人なんて居ないと思う。ローン支払いが出来なくなって物件を手放そうとする人が増えれば、価格の下落に拍車がかかると予想される。日本人は家を買うのが好きな民族だけど、賃貸住宅を見直すいい機会なんじゃないかと思う。少なくとも首都圏に住むなら、賃貸住宅の方がリスク管理が容易なのは間違いない。

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