FIAT X1/92020年02月11日 16時10分52秒

Fiat X1/9を初めて見たは中学生の時だった。ある日X1/9が中学校に現れたんだけど、生徒の兄が中学生の妹をクルマで迎えに来たのだった。当時香川の田舎には外車なんてほとんど走ってなくて、一番見掛ける外車はフォルクスワーゲンビートルだった。あとはBMWとポルシェ、たまにアメ車のリンカーンといった感じ。なのでX1/9はぶっ飛んだクルマに見えた。

当時メカニズムは詳しくなかったのでX1/9がミッドシップスポーツという認識はなかったけど、一目で趣味のクルマだと分かった。デザインはマルチェロ・ガンディーニ、ランボルギーニカウンタックを手掛けたことで有名な巨匠。このFiat X1/9、1972年の発表というから驚く。エンジンをミッドシップマウントした世界初のランボルギーニミウラの発売からたったの6年後なんだよね。Fiat X1/9がなければ、MR-2も存在してなかったかもしれない。

ボディサイズは全長3,900mm×全幅1,570mm×全高1,170mmと、全幅はNA6よりも100mmも狭い。永らくこのクルマを見ていないけど、街中で見ると相当小さく感じると思う。初期のモデルは車重880kgとなかなかの軽量ながら、パワーユニットは非力なシングルキャブ仕様の1.3L直4 SOHCエンジン。当時はDOHCエンジンを搭載するのがスポーツカーの条件の一つだったので、Fiat X1/9のパワーユニットは当時の基準に照らし合わせても中途半端だったんじゃないかと思う。

その頃、日産からパルサーエクサが発売された。一目見て、Fiat X1/9のパクリだと思った。デザインは似ててもパッケージングは全く違っていて、パルサーエクサはFF車だった。見た目も微妙にカッコ悪くて、子供ながらにスポーツカーもどきだと思ったのを覚えている。