リーダーの資質2022年12月08日 20時33分33秒

夕焼け
カタールW杯では勝敗に関係なく試合後に日本人サポーターが会場のごみを片付けるシーンが報道されている。世界的に見ても非常に珍しい日本人ならではの行動らしく、「来た時よりも美しく」という日本人の美徳が世界で驚きをもって報じられているらしい。海外で礼儀正しく尊敬されるのはいい事だと思うけど、そんなのはいい所ここ20年の話で、以前の日本人は「旅の恥は掻き捨て」が普通だった。

確かに日本人は礼儀正しくなったと思う。俺が子供の頃は「胸にカメラをぶら下げて、団体で観光地を巡る」のが日本人観光客のイメージだった。外国でも「お金にモノを言わせて高級ブランド品やお土産を買いあさり、大きな声で騒ぎながら観光地を回る下品なアジア人」というのが典型的な日本人のイメージだったと思う。それがいつの間にか「高い文化を持ち、礼節を重んじ、気品高く行動する人たち=日本人」になってしまった。

スタジアムのごみを拾うどころか、一昔前までは大人も子供もみんな川にゴミや空き缶を投げ捨ててた。川は海へと続く天然のごみ捨て場だった。それがいつしかごみを自然に捨てることが悪となり、行列には行儀よく並ぶようになり、公共の場では周りの人に迷惑を掛けなくなった。ごみを捨てていたのは俺が小学低学年の頃まで。1980年頃を境に色々なことが変わっていった。何がきっかけで変わり始めたのかは分からないけど、これが教育の成果だとしたら凄いと思う。

クロアチア戦の敗戦後に森保監督がスタジアムの観客席に向かって深々と頭を下げた最敬礼のシーンは、日本人の俺が見ても感動的だった。指揮官が模範的で最も礼儀正しいふるまいを見せたのが最高にカッコ良かった。多くの人々が尊敬の気持ちを抱き、世界中が日本という国に対して好感を持ったんじゃないかと思う。カタールW杯は日本にとって今までで一番充実したいい大会になったと思う。これから4年間、次のW杯に向けてしっかりと応援しないとね(^^)